Thursday, March 30, 2006

Be Cool

あーもー。失敗した。見るんじゃなかった。無駄な2時間を過してしまった。あーもーぉぉぉである。平穏な日々の中に、少し慌しさが訪れつつある。だが、映画を見て学ぶ作業は、この先どんなに忙しくなっても継続したい…と恰好つけたいところ。だが見たのは「ビー・クール」。あの「ソード・フィッシュ」の駄目さ加減にかなりウンザリしてたはずなのに懲りずにトラボルタである。まぁソード・フィッシュも製作、監督、脚本が、まったくちぐはぐだっただけのことなので、決してトラボルタが悪いわけではない。さらに、さて気分を変えようか…という時にはこうしたタイプの映画が僕には向いている気がしているから見てしまった。映画が始まった途端にアース・ウィンド・アンド・ファイアと来て、さらにシュープリームス。まぁ気にしませんが…と誰か風にうそぶきたくなる出足。トラボルタは相変わらずトラボルタ。うーん。掴みはある。トム・ハンクスの看板もへぇという感じ。キャディラックからホンダになるあたりもふむふむとクールとは何かを描いているのかと見続ける。マヌケの殺し屋ジョー・ループが登場して電話に出る場面は撮影が新鮮で、後ろのステージでの動きが背景となって重なるような客や店員の動きが前景と後景。そこにぐりぐり変化する照明。短いシーンだが中々の見ものだ。ところが序盤の終わりあたりでどうも嫌な予感がしてくる。途中途中の何でもアリの感覚に嫌な感じが強まる。主線と伏線の交錯の仕方がどうもおかしい。おもろいやんやってみよーみたいなノリで色々撮って行ったけどどうするんだっけという感じ。結局そうした予感は的中し最悪にダメ映画の典型を見せられたような作品だった。脚本は全然落ちてこない。編集もクールどころか全然イケてない。画面の切り替えが遅かったり余韻を作らなかったり、どうでもいい場面がくどすぎる。撮影も最初は期待したのだが中盤からは構図が甘い画面ばかりで気になって仕方ない。美術もそれらしくしているだけで全然光るものがない。ホンモノのステーヴン・タイラーまで連れてきてキチンと演じさせているというのに、それと絡むユマの演技のダサいことったら痛々しい。ハーヴェイまで出ているのに、なんでダブとかラジとか二流三流の俳優たちが演じる線の方を重視させるのかさっぱりわからない。冒頭のアース・ウィンド・アンド・ファイアを筆頭に効果の音楽も最悪だが、実際に歌われる場面の音楽はどれも悪くはなかった。結局、枝葉は全然帰結しないままラストシーンも馬鹿馬鹿しい。あーやだやだ。記憶から消したいぐらいに最悪で、金返せの勢いだがステーヴン・タイラーが見れただけ良かったとしておこう。

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