LA NUIT AMERICANE
「アメリカの夜」という言葉が撮影技法の呼び名でフィルタリングで夜間に見せる昼間の撮影を指すとはまったく知らなかった。トリフォー自ら出演し熱演なのかマジなのか、とにかく当時の映画撮影の舞台裏を徹底的に見せてくれるので無茶苦茶勉強になった。特に最初の場面。百人を超えるエキストラたちに細かく演出を入れながらテイクを重ねていく場面は見入ってしまう。積雪も当時は泡で作っていたり、そうした美術の人間の苦心が垣間見えて勉強になる。スタントを使った峠での撮影に行くよと言ってトライアンフに乗って出かける監督の姿や、ものすごく少ないスタッフでやりくりしながらの撮影は、まるで僕自身のスティル撮影でのロケチームの情景を見るようで楽しくて仕方ない。映画の中に映画があるという物語はおそらく非常に斬新だったと思われる。トリフォーの映画はもう一度まとめて見直すことになるだろう。
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