Friday, February 03, 2006

STEP INTO LIQUID

駄目だ。アドレナリン出まくり。一度でもまともに波乗りにハマった事がある人間なら、オープニングの透明な波を見ただけでガツンと来る。映画の最初にノーエフェクト、ノースタントと出るところがクール。身体が熱くなる。キャプチャに載せたシーンの波はレギュラースタンスの僕にとって、おそらく最高の夢の波と言ってもいい。この海面の状態は結構強い正面向きのオフショアが吹いている。こういう時はとにかく焦らずに波のボトムまで降りきらなければ抜けるためのスピードが出ないわけだが、このタメの瞬間が一番怖い。僕はこの写真の波の半分の半分ぐらいのサイズしか乗ったことはないが、それでもボトムターンが決まらなければチューブもないしカットバックもない。まぁ現役で波乗りにどっぷり行っていた当時にもサーフィン映画というものはあって、有名なところで「フリーライド」や「チューブラースウェルズ」なんかは四国にいた頃にサーファー集めて上映会とかやってた事などを思い出しつつ、とにかくすごい波ばかり見ていると物部や海部の河口の巻き具合や大型台風で鳴門や小松に押し寄せた大波などを思い出して身体が熱くなるわけだ。しかしハワイやオーストラリアの波は、実際経験した感じでも日本の波の3倍ぐらい岸に押し寄せるスピードが速いわけで、その分パワーもすごくて小さな波でも大きな技が出来るところが面白い。だから、この映画に映し出されてる波なんかはどれもこれも全部半端じゃないわけで、パイプラインのワイプアウトを見てるだけで鼻の奥がツーンとしてくる。しかしジェリー・ロペスがあんなに老けてるんだから自分も年寄りになったってことだな。キャプチャ写真の、ドルフィンスルーがバッチリ決まるところでもどきどきする。このサイズで一瞬でも蹴り上げが遅れると頭から珊瑚礁に突き刺さるように巻き上げられる。自分自身、そういう恐怖の体験を持っているだけにぶっはーという感じでどうにも落ち着いて見ていられない。どうにもお尻のあたりがモゾモゾしてしまう。後半に出てくるフォイルボードってのには驚いた。どんな乗り心地なんだろうか。抵抗が極限まで少ないわけだから後は波の力を受ければ前に進むという原理はわかるので、雲の上を滑っているようだというのはなんとなくわかるが、レールの抵抗を使わないでのターンってのがどういう感じか想像するしかない。最後に出てくる60フィートの波は正直ぞっとする。後で彼らは笑いながら話しているが海の中にいたときは絶対に顔が引きつっていたはずだ。正確に測っての60フィート。つまり18メートル。8階建てのビルの頂上から飛び降りながら波に乗るっていうことだ。ありえねーと思いつつ血が騒ぐ。くそっ、コヤジになったけど今年の夏は海に行くぞ。

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